スウェーデン空軍 Model117B フライトヘルメット

まずはプロフィールをご一読下さい。 スウェーデン空軍のModel117Bフライトヘルメットです。このモデルは1990年代初めにそれまでのModel113に代わる新型固定翼機用フライトヘルメットとしてModel116と共に制式採用されたものです。基本となったのはイギリスのヘルメット・インテグレーテッド社が開発したALPHAシリーズ。Model117BはこれをベースにスウェーデンのFFV社がスウェーデン空軍に合わせたモディファイと製造を行いました。現在も空軍で使われている現用品でもあります。 現品は20年ほど前にドイツのコレクター経由で入手したもの。コンディションは外装ペイントや内装などに相応の使用感や経年劣化はあるものの、酷い汚れや破損、パーツの欠品などはありません。ダブルバイザーは完動、ヘッドセットとそのハーネス類も完備です。ヘルメット後部のFFV社のタグステッカー下部のシリアルナンバー部はカットされていますが、これはサープラス市場に放出された時に行われた措置と推測します。 ヘルメット・インテグレーテッド社製のこのタイプのヘルメットは全てシェルの素材にカーボンファイバーが使われていますが、Model117Bのシェルはカーボンファイバーに加えてケブラークロスで補強されているのが内側の構造から見てとれます（8枚目の写真参照）。また内装のデザインやパーツ構成は同社製の同系統モデルとは全面的に異なっているスウェーデンオリジナルです。 スウェーデン空軍のヘルメットは、20年程前まではModel111やModel113など、1970年代までのモデルがサープラス市場に出る例はいくつかありましたが、近年はほとんどありません。極めてレアな個体かと思います。 写真のマネキンヘッドは撮影用につき商品には含まれません。